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アメリカで20年過ごした店主の広島コーヒーブログ 「NYアパートメント事情」Vol.1244
投稿日:2022.04.9 一覧に戻る

こんにちは。

広島コーヒー.comを運営しています、名井珈琲商店です。

昔私が、ニューヨークのグリニッジビレッジに住んでいた頃、

住んでいたアパートの隣の住人、しげるさんのお話のつづき。 

連日ルームメイトから、しげるさんの近況について混乱したメッセージを受け、

それをきっかけに、昔のいろんな記憶が頭の中を駆け巡っています。

しげるさんは日本人。

しげるさんの郵便受けには、しげるさんの名前ではなく、

別の人の名前があり、ここでは仮名でさちおさんとしておきますが、

要は、しげるさんは、さちおさん名義のアパートに住んでおられたということ。

私としげるさんが住んでいたアパートのビルは、

レントスタビライズとよぶニューヨーク市の規則により、

大家さんは急な家賃の値上げはできないようになっていますので、

私のアパートも、しげるさんのアパートも、

まあ普通に働いている人が支払い可能なぐらいの家賃が設定されており、

急な値上げはありませんでした。

しかし、アパートの名義が一旦他の人にわたると、

大家さんは次のテナントに対して家賃をいくらでも上げることができます。 

2倍とか3倍とか。

たまったもんじゃありませんよね。 高い家賃を払うのを免れるために、

しげるさんは、さちおさんに頼んで、名義を変えず、

家賃を支払うための小切手は、

必ずさちおさんの銀行口座の小切手が必ず使われるように取り計らい、

同じ日本人である限り、しげるもさちおも似たようなもんで、

うまい具合に住んでいたのだろうと思います。 それか、そういう理由ではなく、

しげるさんは身を隠して住む必要があったのか。

サバイバル。

まったくニューヨークは家賃の高いところで、

お金があれば問題はありませんが、普通の人がアパートを探すのは至難の業です。

私のルームメイトは、1970年からそのアパートに住んでおり、

家賃は1970年からほんの少しずつ上がってはいるものの、

破格の値段でした。しかしルームメイトはド貧乏でしたから、

私が家賃全部と光熱費も全部払うという条件で、

特別に住まわせてもらっていました。

向かって右隣りのアパートには、しげるさん、

左隣には、年老いたイタリア人のサラフィーナさんが住んでいました。

サラフィーナさんは、毎日黒いドレスを着ているので、

なんで?とルームメイトにきいてみると、

旦那さんが何年も前に亡くなられて以来ずっと喪に服しているから、

毎日同じ黒いドレス。 喪は決して明けない。

サラフィーナさんは、毎朝バナナと

イタリアのブランド Stella D’oro のクッキーを食べるらしく、

ルームメイトはよくサラフィーナに頼まれて、

バナナとStella D’oro クッキーの買い走りに、

近所のスーパーへ行っていました。

ルームメイトは正直だったから、

買ってきたバナナとクッキーとお釣りも全部サラフィナに手渡すと、

ありがと

の一言だけで、お駄賃もなにもなかったけれど、

人生の長い間お隣同士であるいうことだけでも、良い信頼関係があったようです。

そのビルの住人たちは、もうずーっと昔からそこにいる。

同じような家賃のアパートを、ほかに探すのは不可能ですから。

ニューヨークは競争の厳しいところ。

私のルームメイトも1970年からそこに住んでいますから、重鎮となり、

ビルの中に不審な人物がいたり、何か変な動きでもあると、

みんなのために!と目を光らせていました。

ところで、しげるさんのこと、

ルームメイトからの最初のメッセージによると、

しげるさんのアパートに見知らぬ日本人女性がやってきて、

しげるさんがいない中、アパートの整理整頓をしはじめ、

ルームメイトは白人のくせに日本食が大好きということもあり、

その日本人女性から、海苔、煮干し、梅干し、味噌などの食料品を、

いただいたということでした。そんなわけで、

しげるさんはお亡くなりになったと思ったようです。

でもしげるさん、生きて玄関に現れたらしいんですけどね。

どういうこと?

つづく

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