こんにちは。
広島コーヒー.comを運営しています、名井珈琲商店です。
おかげさまで創業69周年を迎えました。
ニューヨークでアルバイト生活をしていた時代は、お金もなかったので、アパートによく「巣ごもり」し、餃子を作っていたことを思い出します。
餃子は材料費が安い。 皮には炭水化物、あんにはタンパク質に野菜。 だから栄養のバランスもまあOK。
歩いて行ける近所のスーパーには、餃子の皮は売っていなかったので、
小麦粉から自分でせっせとつくっていました。
お金はないけど、暇はあったなあ。
たとえお金がなくても、餃子さえ作って食べておけば、明日を何とか生きることができだろう、という、わけのわからん希望的観測。
餃子づくりは、精神安定剤のような、儀式(リチュアル)のようなものでした。
さて、1昨年の年末ですが、腰に魔女の一撃をくらい、ぎっくり腰になりました。
床に這いつくばったまま動けず。
こんな状態でお店を開けることはできるのか? どうしようか? 不安な感情をかかえたまま、ただ時間だけが過ぎてゆく。
立てないので床を這って台所まで行き、キッチンカウンターを腕の力だけでよじ登り、
腰に少しだけ体重をかけてみると、激痛が走ったので、こりゃいかん。
キッチンのシンクに覆いかぶさるようにして、なるべく腰に体重がかからないように体勢を保ち、
さあ、餃子つくろっと!
明日、立って歩くことができるかできないかは、明日になってみないと分からない。
しかし、今、餃子を作って食べることができるのであれば、
明日はなんとかなるだろうという、わけのわからん希望的観測。
餃子をつくるには両手が必要で、両手を使うとどうしても腰に体重がかかり、痛みが走る。
涙をながしながら、餃子を作り、自分は本当にアホだと思いました。
おいしいコーヒーとパンでStay homeを 応援しようという趣旨で、
昨日無事に開催しました「名井の市」では、
午前9時の開店と同時にお客様がご来店。
その後も続々と、様々な方々に来ていただき、
午前9時 Pantripのパン販売開始
カイザーゼンメル140個と、一粒オリーブパン150個が勢ぞろい
一粒オリーブパンが、一足お先に売り切れ
カイザーゼンメル、残すところ、あとこれだけ
午後6時、カイザーゼンメルも売り切れ、閉店いたしました。
巣ごもり需要?
コロナウィルスのおかげで、明日がどうなるかも分からないこんな状況で、
たくさんのお客様に、パンとコーヒーをお買い求めいただき、
パンとコーヒーが、私の思う餃子のように、どうなるかわからない明日に希望をもたらす役割を果たせるのであれば、
それほどうれしいことはございません。
いつまで続くかわからない、自粛、巣ごもり、エトセトラ。
それでも希望を忘れず、Stay homeに楽しみを!